2022年、Cosmos（ATOM）に何がやってくる？

2021年12月24日

本記事はこちらの記事を翻訳したものです
What’s Coming to Cosmos in 2022?

2021年は、多くの大きな節目が達成され、成長するCosmosのエコシステム全体でイノベーションが爆発し、素晴らしい一年となりました。

しかし、IBCの立ち上げやCosmosホワイトペーパーの完成で、私たちの物語は終わりません。

2022年に向けて、すでに多くのエキサイティングな計画が進行中であり、始まりに過ぎないのです。

そのハイライトをご覧ください。

1 Cosmos Hubはこれからも成長し続ける
2 IBCは「200チェーン」のエコシステムへ
3 Cosmos・DeFiは爆発する
4 NFTはCosmosの中で大きな存在になる
5 2022年、さらに重要なエアドロップ
6 デベロッパーコミュニティはこれからも拡大し続ける
7 そして最後に
8 オープンチャットで仮想通貨の情報を入手しよう

Cosmos Hubはこれからも成長し続ける

2022年のCosmos Hubには多くの新機能が搭載され、少なくとも四半期に一度はメジャーバージョンアップが予定されています。

技術的な詳細やアップグレードの仕様については、GitHubにあるCosmos Hub Roadmap 2.0をご覧ください。

なぜ、Cosmos Hub 2.0が重要なのか、その理由も併せてご覧ください。

Interchain Security

Interchain Securityは現在、Interchain FoundationとInformal Systemsによって開発されています。

この共有セキュリティサービスにより、Cosmosチェーンは互いにセキュリティを効果的にリースし、新しいチェーンはその経済を起動させ、大規模チェーンのバリデータやデリゲータはそのサービスに対する報酬を得ることができるようになります。

さらに、インターチェーンセキュリティは、バリデータとデリゲータがCosmos HubにATOMをステーキングするだけで、複数のトークン報酬を得ることができるようになります。

新しいチェーンは、堅牢なバリデータセキュリティセットの恩恵を受け、初期段階でCosmosコミュニティメンバーの前にそのトークンを出すことができます。

同時に、Cosmos Hubのステークホルダーは、革新的なプロジェクトにいち早くアクセスし、ATOMの実用性を高めることができます。

Interchain Accounts

インターチェーンアカウントは、2022年第1四半期に予定されているThetaのアップグレード完了に伴い、Cosmos Hubに実装する予定です。

Interchain Accountsは、Cosmosエコシステムにとっていくつかの大きな意味を持ちますが、その1つはCosmos DeFiを次のレベルに引き上げる力を持つことです。

これは、インターチェーンアカウントによって、エコシステムチェーンが、一つのチェーンから別のチェーンにトークンを転送するのではなく、他のエコシステムチェーンのアカウントを安全に制御することができるようになるためです。

イーサリアムを少し考えてみてください。

複雑な金融商品は、スマートコントラクト上で許可なく取引され、それぞれがビジネスプロセス全体の一部を処理します。

Cosmosのエコシステムでは、各スマートコントラクト（アプリケーション）は基本的にブロックチェーンそのものであるため、スマートコントラクトは互いに即時アクセスすることができません。

IBCでは、ネットワーク間でトークンを移動させることはできますが、イーサリアム上のスマートコントラクトのように、他のチェーン上でアクションを起こす機能はありません。

インターチェーンアカウントは、アプリケーション固有のブロックチェーン内で、スマートコントラクトが必要とするコンポーザビリティと相互運用性を提供することで、そのすべてを変えます。

また、インターチェーンアカウントは、新しいチェーンがこれらの機能性をゼロから再作成するのではなく、既存のアカウントの機能性と能力を活用できるため、開発者にとってIBCとの接続がより簡単になります。

インターチェーンアカウントがどのようにすべてを変えるのか、詳しくはこちらをご覧ください。

Liquid Staking

Cosmosの中心的貢献者でありIqulsionの創設者であるZaki Manianが率いるLiquid Stakingの最初のバージョンは、早ければ2022年2月に登場し、Cosmos SDKに直接統合される予定です。

リキッドステーキングのバージョン1では、ATOM保有者がトランザクションを送信し、ATOMの流動性プールやその他の活動で使用できる譲渡可能な表現に即座に変換することができるようになる予定です。

これにより、DeFiの可能性が広がり、保有者はステーキング報酬を得ながらATOMを最大限に活用することができるようになります。

リキッドステーキングのversion.1では、流動性トークンをデリゲーターがATOMをステークするバリデーターにボンディングされます。

しかし、このデザインは制約が多く、必ずしも理想的ではありません。

そのため、Liquid Stakingのversion.2が迅速に追随しているのです。

Lidoを支えるP2Pチームは、リキッドステーキングをCosmos Hubの大きな部分を占めるようにするための提案を起草しました。

Cosmosの最も古いバリデーターの1つとして、P2Pはイーサリアム2.0のためのLiquid Stakingソリューションを開発し、人々はイーサをステークしながら同時にそれを使うことができるようにしました。

Lidoは現在、ETH 2.0にステークされている全イーサリアムの90%を保有しており、Terraの人気リキッドステーキング・bLUNAも稼働しています。

Liquid Stakingはスマートコントラクトなしでは実現が難しいため、Cosmos HubチームはCosmWasmをCosmos Hubに追加し、Lidoがこの機能に必要なスマートコントラクトを作成できるようにする予定です。

将来的には、ハブにCosmWasmを搭載することで、任意のチェーンに接続し、IBC通信を通じてそのステーキング手順を管理することができるようになるかもしれません。

これにより、Cosmos Hubはインターチェーンの中核に直接位置し、Cosmosエコシステムの真の中心地として、その価値と強みに沿った使い勝手を向上させることができるでしょう。

詳細については、このページをご覧ください。

IBCは「200チェーン」のエコシステムへ

2021年は、IBCがCosmosの主要チェーンと相互接続された経済を形成し、市場に登場した年でした。

2022年には、Cosmosの強力な技術スタックと、IBCの相互運用性が組み込まれたStarportのような開発者に優しいブロックチェーンフレームワークのおかげで、IBCの採用が本当に卓越することになるでしょう。

Tendermint CEOのPeng Zhong氏がCryptoSlateに語ったように、来年の今頃には200のチェーンがIBCを介して接続され、長期的には100万のチェーンになると思います。

また、IBCを使ってCosmosと彼らのエコシステムの橋渡しをする様々な異なるチームの完成された仕事も見られるでしょう。

2022年には、Bitcoin、Celo、Polkadot、Kusama、Harmony、Hyperledger Besu、Hyperledger Fabricなどとの安全な接続を意味するようになります。

これらの主要なブロックチェーン間の資産の自由な流れは、スケーラビリティと成長のための広大な機会を創出し、最終的に、低い手数料、高いスループット、およびDeFiの競争の場となるのです。

Cosmos・DeFiは爆発する

IBC接続の流動性が高まり、ブロックチェーンアカウント間の複雑な取引を管理できるようになり、主要なエコシステムへの橋渡しが流動性を開放することで、Cosmos DeFiは爆発的に普及することでしょう。

2022年春にはEmerisの一般公開が控えており、ポートフォリオの可視化、デジタル資産管理、サービス発見などの先進的な機能を含む多くの注目の機能が提供される予定です。

また、報酬生成を最大化するための報酬の自動配合によるステーキング、クロスチェーンDEXアグリゲーション、エアドロップ・トラッカー、Emerisのウェブダッシュボードとシームレスに動作するブラウザ拡張機能なども提供される予定です。

また、Osmosisは今後数ヶ月の間に、スーパーフルイドステーキングと呼ばれるリキッドステーキングをリリースする予定です。

これにより、OSMO保有者はトークンをステーキングと流動性提供に同時に使用することができ、また、プロトコルのガバナンスが流動性提供者の利益に貢献することが保証されます。

この新機能の詳細については、Osmosis共同設立者であるSunny AggarwalのCosmoverseプレゼンテーションを見てください。

DeFiで大きく前進し、EthereumをCosmosに導入しようと努力しているもう1つのチームがEvmos、「EVM-on-Cosmos」（旧名：Ethermint）です。

EvmosはCosmosのEVMハブとなることを目指し、EVMスマートコントラクトのCosmosエコシステム内での展開と通信を容易にします。

すでにインセンティブ付きのテストネットで、2022年1月にEVMの互換性がCosmosに上陸する予定です。

Evmosは、Ethereumメインネット、EVM互換環境、IBC経由の他のBFTチェーンと相互運用可能で、他のEVM CosmosチェーンのためのEVMハブとして機能する、アプリケーションにとらわれないチェーンとして提供されています。

また、2022年には、クロスチェーンの相互作用のためのインフラを提供する最初のDeFiプロトコルであるUmeeにも注目です。

Umeeは2021年にTendermint、Coinbase Ventures、ConsenSysのJo Lubin、その他業界の大物たちをバックに630万ドルのシード資金を調達しています。

Umeeによって、ユーザーは貸し借りのポジションを作成し、利回りの機会を発見し、信頼できるクロスチェーンでDeFiアプリケーションを探索することができます。

来年、Cosmos DeFiがどれだけ早く本領を発揮するのか楽しみです。

NFTはCosmosの中で大きな存在になる

2021年は、急成長するDeFi分野に加え、デジタルアート作品、デジタルコレクティブル、不変のデジタル所有権証明への関心が爆発し、NFTの年でもありました。

このようにメインストリームの間でNFTに対する意欲が高まっていることから、2022年もNFTの人気は続くと思われます。

Cosmosエコシステムの多くのプロジェクトは、NFTのパブリックプロトコルであるStargaze、ブランドやクリエイターがNFTを使って製品を作るための相互運用システムであるPylons、初の音楽NFTマーケットプレイスであるBitSong、NFTによる分散メディアとネットワークレイヤーのOmniflix、シークレットネットワークのStashh、NFTを支えるフルスタックのプラットフォームや市場など、今年発売に向けて土台を構築してきました。

また、Evmosは間もなくNFTのデプロイメントをサポートし、人々がNFTを簡単に取引・デプロイできるマーケットプレイスをホストする予定です。

2021年には、クエスト、ソーシャルアクティビティ、対戦バトル、NFTキャラクター、商品、トークンの鋳造機能を備えたアドベンチャーゲームの最初のバーチャルタウンをリリースするStrangeclanも特筆すべきです。

このゲームは段階的に開発される予定で、2022年の今後のエキサイティングなリリースを楽しみにしています。

Cosmosに長年貢献してきたIRISnetも、2021年にNFT分野で先駆的な仕事を成し遂げ、許可環境とパブリックチェーン領域の両方で、4つのブロックチェーンをまたぐ初のチェーン間NFT転送を成功させました。

BSNのWenChang ChainとIRITA Hub、IRIS Hub（別名IRISnet）、そしてEthereumです。

現在、2つの高級中国絵画のデジタルツインであるNFTがOpenSea EASTIPで世界市場向けに提供されています。

私たちは、今後数ヶ月間、これらすべての素晴らしいNFTプロジェクトの進捗を追いかけ、その都度、皆様にご報告していきます。